年末に帰省した時のこと。
親戚が集まったので近所のスーパーに買い物に行きました。

そこでは「あり得ないこと」を、私は体験してしまったのです!

今回の記事は“返報性の法則”について書きました。

 

【1】返報性とは。

他人がこちらに何らかの恩恵を施したら自分は似たような形でそのお返しをしなくてはならない(と思ってしまう心理)のことです。

商品販売のテクニックとして、無料の試食品を配るという手法は、効果が高く、長い歴史があります。
笑顔の販売スタッフから試食品をもらっているいじょう、何人かの人たちは楊枝と紙皿だけを返してその場を立ち去るわけにはいかないと感じてしまいます。

それほど気に入ってなくても、その商品を少しは買ってしまうことになります。

 

【2】あなたがもし販売員なら、この記事はきっと役立つはずです。

それでは、私が体験したストーリーをご紹介しましょう。

実家では、年末に親戚が集まると毎年恒例となった「食材やお酒の買い出し」にスーパーマーケットへ行きます。
帰省した私は都会の喧騒からのがれ完全休日モードです。
服装は上下スウェットにスニーカー。
どうせ近くのスーパーだろ!?と言うことで無精ヒゲも有り。
ポケットには5万円を入れて出発。財布なんて持ち歩きません。

到着したスーパーでは年末商戦 真っ只中。

生鮮売場では、威勢のいいお兄さんが「はい!食べってってタラバガニ! 今届いたばっかだよ~。へぃ、いらっしゃい・いらっしゃい!!」 と楊枝に刺した試食を渡しています。
4歳の娘が“食べたい”と言うので列に並んでみることにしました。

いよいよ私の番。
と、そのとき目を疑った。
お兄さんはサンプルケースの蓋を閉めたのです。
私と目も合わせようとしない。
なぜだろう?

流れに身をまかせその場を通り過ぎました。
後続のご婦人方には試食品を提供しています!

もう一度列に並んでみました。
私の順番が来ると、先程と変わらぬ対応。
目をそらし試食品を渡そうとしない。

4才の子供は、おねだりが始まります。
しかしながら私の関心は売り場のお兄さんに集中。

私は実験する事にしました。

娘にもう一度並んでもらうことにしました。
ただし手をつなぐのは私ではありません。
おばあちゃんです。
孫が来て喜んでるおばあちゃんは、服装もおしゃれ着です。
ハンドバックも持ってるわけです。

売り場から距離をおいて見学中のわたし。
おばあちゃんと娘に試食の順番がまわってきた!

お兄さんは、何やら声を掛けながら渡してます。
なかなか前に進まない。
一体何を言われてるのだろうか?
信じられないことに、娘は2回目の試食品を渡されました!

お客さんを区別している。

この店員さんは、
自分なりに何らかの基準を決めて、お客さんを区別してるわけです。
服装とか、年齢や性別など店員さんなりの経験則なのでしょう。

しかしながら、
区別された側、つまり客の立場としてはどんな感情を持つでしょうか?
外見から優劣をつけられてしまったのです。
「差別」ととらえてしまうわけです。

既に買い物カートは満載、全て返品。

カートの中はオードブルやステーキ、刺身盛り合わせやお酒など、山のように積んでありましたが買い物を中止しました。
サービスカウンターまで行き「ちょっと急用ができたので・・・・」と丁重にお断りし全てを返品しました。

その後、別のスーパーに行き総額42,000円の買い物をしました。

 

【3】このストーリーから学びたいことは。

カニ売り場のお兄さんは「カニの売上だけじゃない」と言うことです。

お客さまを区別する行為により、機会損失が生じたわけです。
42,000円だけの損失ではありません!

単純計算になりますが、もし1日に、10人のお客さまが同じように機嫌を損ねたら42,000×10人=42万円。

これが、年末年始商戦の7日間続いたとしたら42万円×7日間=294万円の機会損失になります。

もちろん、実際にはこのような単純計算ではありませんが見えない損失が発生してることは事実です。
そして、このような不快感を抱いてしまったお客さんはお店に戻ってくることはありません。

 

【4】まとめ。

どちらのスタッフがお店の業績を上げるでしょうか?
1)返報性の原理・原則を理解せず、機会損失を生み出す販売スタッフ
2)返報性の原理を上手に活用してリピート客を増やせるスタッフ

あなたのお店は、いかがですか。